この星野村では、都会では見られない、満天の星空や、清流に舞
うホタル、斜面に広がる石積のみごとな棚田など、豊かな自然がいっぱい詰まったエリアである。
村域の耕地面積の大半が、山あいの斜面を切り開き、段々式の耕地
が造られており、ここで水稲や茶園、野菜の栽培が行なわれ、生活
が営まれている。
石積の棚田は先人たちの汗の結晶でもある。
棚田はきれいに管理され、棚田の周りは美しい杉山に囲まれ、秋の
収穫期を迎えた黄金色の稲を、一段と際立たせている。
田んぼの畦道には、季節を彩る真っ赤な彼岸花が、棚田とみごとに調和し、静かな山里の景観を形づくっている。
収穫期を迎えた豊穣の秋、深山の木立の緑と真赤な彼岸花、黄金色
に彩られた稲穂、この旅情豊かな田園風景に、やがて深い秋が訪れ、山野は一面に色ずき、一段と田園の詩情が漂う錦秋のベストシーズンを迎える。
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(棚田の里幟)
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(石積の棚田)
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筆者が訪れたこの季節は、棚田の一番きれいな時期であり、広島や山口など遠方から、写真撮影のために、多くの人々が訪れていた。
棚田の手前は、浮羽町に通じる県道52号線が通っており、棚田の正面が丁度、高台の広場になっていて、駐車場を兼ねた格好の展望場所になっている。
ここに"棚田の里"のノボリが沢山立てられ、地区の公民館の人達が
喫茶コーナーを設けて、お茶のサービスや土地の物産品などの販売をして
いた。
この展望場所に立てられた「石積の棚田」の案内板によると、次のよ
うに詳しく説明されている。
(喫茶コーナー)
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「星野村を代表する景観の一つに、石積の棚田があります。
この
棚田は長い年月を費やし、山をクワで切り開き、山石を一つ一つ積
み上げ造られたもので、星野村のいたるところで見ることができる
原風景の一つとなっています。
特に星野村の棚田は、急斜面に造ってあるため、狭く長いのが特徴
です。田の畦は山の形に沿って、広くなったり狭くなったりしなが
ら、狭いところは1mにも満たないほど狭く、長さは長いもので、
300m近くもあります。
こうした棚田が、山の斜面に帯状に連なり、山すそ野から山頂まで
続く様子は、天に向かって延びた階段のように見えます。
いつの時代から造られはじめたか、その起源は定かでありませんが、
「田んぼ」の面積が石積の面積より小さな所もあり、傾斜地の中で最
大の農地を確保するために、苦労した先人の努力がうかがえます。
また開墾による棚田造りも、大事業であったはずですが、同時に用
水確保のため、山間の渓流を源に求め、岩を削り土堤を築き、石を
組みながら長い用水路を築き、開墾した山田に命懸けで、水を送っ
た先人達の知恵と技術のすごさは、想像を絶するものがあります。
広内・上原地区の棚田
星野村のいたるところに、見られる棚田の中でも、最も美しく精巧
な石積の棚田で、階段模様が眺めることができるのが、この「広内・
上原地区の棚田」です。
約126ヘクタールの広さに137段・425枚もの
棚田が、標高差約230mの斜面に広がっています。
みごとに整備された石垣、あぜ一面に咲き誇る真赤な彼岸花と、収穫直前の黄金色の稲穂の競演等など、この棚田の景観は訪れる人々の目と心に強いインパクトを与え、星野村の景勝地となっています。
・ 1995年「美しい日本のむら景観コンテスト」農林水産大臣賞を受賞
・ 1999年「日本の棚田百選」に選定されました。
星野村では、1999年に「広内・上原地区棚田保護条例」を制定し、村および村民などが一体となって、貴重な稲作の文化遺産である棚田を保護し、有効な活用を図っています。」と、説明されている。
この星野村で、本年9月13〜14日の両日、棚田をもつ全国の自治体
関係者などが集まり、「第6回全国棚田サミット」が開催され、多数
の人達が参加し、大変な盛り上がりを見せた。
また、ここ星野村は日本一の玉露の産地としても有名である。
お茶との深い係わりの中で、育まれた星野焼。
この古陶星野焼展示館は、星の形をイメージしたユニークな建物で、
館内には、江戸時代中期以降の茶壷や茶器などが、多く展示されている。
お茶どころ星野村ならではの、逸品揃いである。
星野焼は久留米藩の御用窯としての歴史を持ち、代々、受け継がれてきた。
毎年、"星祭り"が行われる「星のふるさと公園」を中心に、温泉や
キャンプ場、九州最大級・口径65cmの望遠鏡をもつ、星の文化館
などの観光施設も充実しており、棚田見学のついでに、これら施設
を訪れ、自然の息吹を十分に味わうことをお勧めしたい。
以上
(筆者:九州T.H)
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