九州の秘境と言われる阿蘇くじゅう国立公園特別地域・黒岳(標高1587
m、別名お多福山)の北麓の肥沃な緑深い原生林に、絶えることなく湧
き続ける男池湧水群。
この湧水は水温が年中12.6℃と安定している。
阿蘇野川の源流に当たり、毎分14トン、1日約2万トンの名水が湧出し
ている。
数カ月の長い時間をかけて、黒岳の地層を通り抜けた湧水は、熟成さ
れ、まろやかさを出すカルシュウム、清涼感を増すケイ酸などを適度に含み、
良質の名水として、近隣はもとより遠方からポリタンク持参で、この湧水
を求めて、多くの愛飲者が訪れている。
男池入口の料金徴収所で、"黒岳男池周辺清掃協力金100円を支払い、
整備された歩道を進んでいくと、澄切った透明度の高い渓流に、小さ
な橋が架かっていた。
この橋を渡り、山道を2から3分行くと、男池湧水採水口のところに着く。
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(男岳説明)
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(男岳)
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大きな岩の下から、藍色をした清澄な水が昏々と湧き出しており、こ
の湧水はすぐ渓流となり、浅瀬の川を渦を巻いたり、苔むした石々の
間を縫うようにして、ゆっくりと下流に流れていた。
まわりは青々とした原生林に覆われ、湧水のすぐ上には、小さな石の
地蔵さんが安置されていた。
すぐ近くには、1000年以上は経つと思われる、巨大な欅の古木が立
っており、その存在感で原生林の様相が一段と引締まり、際だって美
しく見えた。
男池湧水は、緑に覆われた原生林の中を、蛇行しながら流れていく。
やがて湧水群から5分位下ったところに、「名水の滝」の案内板が立っ
ている。

(名水の滝) |

(巨大な欅の古木) |
滝の前には橋が架かっており、晩秋の黄色味を増した落葉樹の間を、
藍色で透きとおった名水が、岩場から下流へ駆け下っている。
滝の周りの空気は小刻みに振るえ、滝の音で鳥の鳴声も、この渓音の
中に吸い込まれていくような感じである。
なお、男池湧水から歩いて30分のところに、天然炭酸水・白水鉱泉
の販売所がある。
ここは黒岳の山麓の一角にあり、5万uの敷地内は、主に原生林と湿
原とで占められ、日本では珍しい発泡性のミネラルウオータが湧出している。
この天然炭酸水は、良質の水として、広く天下に知られ、無色透明、
無臭で人間の命の大切なミネラルが、多量に含まれ、胃腸病、便秘、
皮膚病など"健康の水"として、多くの愛飲者が訪れている。

(白水湿生花園) |

(花園案内) |
湧水口の裏手は、「白水湿生花園」として開放されており、ここには数
百年前を偲ばせる多くの古木や、多種多様な水苔、四季折々の草花に
巡り合える。
また、男池湧水群のあるここ庄内町は、大分県のほぼ中央に位置して
おり、"日本の自然百選"にも選ばれている。
手つかずの原生林が多く残っている黒岳、湧水群のほかに渓仙峡、龍
仙峡など景観の素晴らしいスポットが点在し、周辺は別荘地や牧場、
乗馬クラブなども多く、観光地として、年中、賑わいを見せている。
温暖多雨の気候は、黒岳を源とするこの名水の恵みを受けて、良質米
の生産や梨、イチゴ、椎茸栽培などが行われ、特産品も多い。
以上
(筆者:九州
T.H)
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