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| 人々が出遭い知り合った時、「どちらのお生まれですか」 とその出身地をたづねる事がよくあります。 「赤穂でござる」 などと、その昔なら誇らしげに応えたものでしょう。人は誰しもその胸の奥底に、生まれ育った土地への限りなく深い様々な思いを抱いているからに相違ありません。他所にあって故郷を懐かしく思い出す時、つい浮かんで来るのは小高い丘や山、或いは川や海であったりしますが、そこから広がる故郷の悠然たる眺めは、人々の心の中に夢や希望、それに慰めなどを与えてくれる気がいたします。 そしてそれらの見晴らしの良い場所には、その一円を治め守る城塞が大概ありました。近年は開発の波に押し流されて、既に消え去り或いはその途上にあるものも少なくありませんが、故郷の昔を語るものの中から[城あと]を、暫くシリーズとしてお届けしましょう。 |
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| もともと城という文字は「土」で「成」るところから出来たといわれますが、部族間或いは集落同士の争いの中で自らを守る為地面を掘って溝→堀となし、その土を掻揚げ積み固めては土塁を築く事から築城は始まりました。 我国では一般的に奈良時代以降と考えられますが、東北地方の「柵(キ)」や北海道の「チャシ」から中世・近世の石塁・石垣を擁した大城郭まで、大小合せると記録に止められるものが実に3万ヶ所はあったといわれています。即ち、一都道府県単位で見るならば夫々優に200や300ヶ所は砦や城があったと考えられ、あなたの町の一寸した小高くて要害な場所や水利の良さそうな所は、或いはその昔の城跡であるかもしれません。 このシリーズでは、世間的に有名な大大名の城跡ではなく、そこかしこにひっそりと佇み、静かに故郷の歴史の一端を物語っている、そういった「城あと」を中心にご紹介していきたいと思います。 |
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