時代の要請に応える
新しい農薬の創出に挑む
中央研究所 製剤研究室 製剤研究グループ
Y.Y2013年入社(自然科学研究科 物質生命工学専攻修了)
キャリアパス
商品開発部 技術サービスグループ
四日市工場にて酸化チタンの研究。
中央研究所 製剤研究室 商品化グループ
農薬製剤の研究。
製剤研究室 製剤研究グループ
所属する部署の役割と私の仕事
安全性が高くて使いやすい
農薬の処方配合を研究
製剤研究室は農薬製品の処方配合や工業化に関する研究を行う部署です。長年の創薬研究を経て誕生した有効成分の価値を最大化するため、最適な処方配合の選定や製造技術の研究を行っています。
そのなかで私は主に処方研究を担当しています。品質・生物効果・安全性の3つを兼ね備えた農薬を生み出すことを目的に処方配合を探索し、評価を行います。有効成分ごとに異なる化学特性や粉体特性を把握し、他成分との配合バランスなども考え合わせ、試験結果を見極めながら処方を選抜します。
研究の苦労とやりがい
高い目標を掲げ、一歩ずつ
研究成果が最終製品へ
世界人口の増加に伴い、食料の需要も増えています。農作物の安定生産・収穫量増加には農薬が欠かせないので、優れた効果を示す農薬を生み出し、全世界の「食」に貢献したいと考えています。
農薬の製剤化は簡単にはいきません。たとえば、農薬の効果を安定させる副原料を処方に入れるかどうかで、製剤の性質はガラッと変わります。生物効果の面で必要な量を添加したくても、製剤がゲル化したり有効成分の分解が生じたりと、処方完成の難易度が上がるのです。
私は処方配合を変更した比較試験を多数行い、試行錯誤の末、安定した品質と生物効果・安全性を兼ね備えた処方を生み出すことに成功しました。農薬の登録認可は時間がかかるため、まだ商品化には至っていませんが、市販される日が待ち遠しいです。
今後チャレンジしたいこと
石原産業だから可能な
新技術・新製品を生みだす
私は大学の研究室で赤色顔料(酸化鉄)に関する研究をし、入社1年目は酸化チタンの研究に携わりました。2年目からは農薬製剤の研究に従事。扱う材料は違っても「分散」や「粒子径コントロール」といった用いる技術が類似していて、自分の知見が他分野でも活用できる可能性を感じ、日々向き合ってきました。
現在は、「有機と無機のコラボレーションプロジェクト」にも参画。これは異分野の研究員で構成された、新しい研究テーマを創造する取組みです。自社の保有技術を融合させた「石原産業だからこそ生み出せる新技術・新製品」の創出に貢献できればと思っています。
1DAY SCHEDULE
ある1日のスケジュールを紹介します。
出社〜メールチェック
実験
週報ミーティング
昼休憩
実験 or 資料作成
実験室片づけ、翌日の実験準備
業務終了