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2024年

2024年1月12日 お知らせ

化学工業日報に当社に関する記事が掲載されました

化学工業日報(1月12日(金)付3面)に当社の高機能・高付加価値品に関する記事が掲載されました。
当社はパーパス「化学技術でより良い生活環境の実現に貢献し続ける」のもと、長期ビジョン「Vision 2030」の達成に向けて各種取り組みを進めております。無機化学事業では、酸化チタンで培った技術をベースに、地球環境や情報化社会を支えてサステナブルな社会の実現に貢献するべく、「さまざまな色彩の提供」「さまざまな快適を作る」「革新と環境保全の両立」の3つをテーマとして、新たなる価値創造に向けた技術開発に注力しています。
掲載紙を手に取る機会がございましたら、是非ご覧ください。

===製品情報===
■超低反射率構造漆黒顔料(開発品)
特殊な化学合成法によって粒子形状がウニ状のとげ構造を有した硫化ビスマス黒色顔料。
特異な構造により光を吸収し底のない黒色を発現する。単なる黒色ではなく光のない漆黒の世界を表現できることから「LUSHADE(ルシェイド) BLACK」と名付けブランド化した。
LUSHADE BLACKは、可視光領域では99%以上の光を吸収する極めて低い反射率を持つ反面、赤外領域で高い反射率を発揮し、全波長の光を吸収するカーボンブラックとは一線を画す。また、特異な性質を持ちながらも、カーボンブラックのような高度な分散工程を必要とせず、容易に高漆黒性が得られることも特徴で、光学部材など特殊用途向けにサンプルの引き合いが増加している。現在、スケールアップの検討を図っており、量産体制が整い次第、広く市場展開させていく。

■高性能蓄熱材料「ハスクレイ®」(開発品)
加熱乾燥することで蓄熱し、湿った空気と接触することで水分を吸収して発熱・放熱する、高い蓄熱密度、優れた耐久性を有する蓄熱材料。
産業技術総合研究所が開発し、当社は1,000トン/年レベルの生産を可能とする量産製造技術を確立し、ハスクレイ®の製造を担当している。
加熱乾燥は従来廃熱利用が困難であった80~120℃の比較的低温領域で行うことができ、これまで工場から空気中に放出されていた低温廃熱を再利用することができる。数年前より行っている実証実験において蓄熱材料としての使用に一定の効果が見られたことから、来年度より本格的な展開を見込んでいる。

■導電性材料
酸化スズを主体とした電子伝導性の導電性材料。高い導電性を持つほか近赤外線(熱線)吸収能にも優れている。酸化スズにアンチモンを添加した導電性材料とその導電性材料を酸化チタンに被覆した材料を取り扱っており、酸化チタン粒子は「球状」と「針状」の2つのタイプを展開。それぞれ白色と透明のグレードを有し、幅広い用途で採用されている。

・白色導電性酸化チタン(ETシリーズ)
酸化チタンの表面に導電性材料である超微粒子酸化スズ(アンチモンドープ酸化物スズ(ATO))をコーティングした導電性酸化チタン。
環境の影響を受けない安定した帯電防止性能に加え、白色度を兼ね備えているのが特徴。
一般に帯電防止領域での導電性材料はカーボンブラックが使われるものの、黒色なため淡色系の外観が望まれる用途では意匠性に課題があったが、当社の導電性材料は、酸化チタンの白さ、隠蔽力を生かし、淡色系が好まれ導電性の安定性が求められるクリーンルーム、半導体工場の床や壁など、また、自動車バンパーの静電塗装における下地塗料に使用されている。

・針状白色導電性酸化チタン(FTシリーズ)
当社独自の針状化技術により開発。針状酸化チタンの表面に導電性材料である超微粒子酸化スズ(アンチモンドープ酸化物スズ(ATO))をコーティング。針状のため、従来の球状導電材料と比べると、少量の添加で帯電防止が可能となるのが最大の特徴。
ETシリーズと同じく淡色系が好まれ導電性の安定性が求められるクリーンルーム、半導体工場の床や壁など、また、自動車バンパーの静電塗装における下地塗料に使用されている。

・透明導電性材料(SNシリーズ)
超微粒子酸化スズ(アンチモンドープ酸化物スズ(ATO))単味の導電性材料。粉末と分散剤フリーで自由度の高い水分散体の他、MEK(メチルエチルケトン)に分散させたSN溶剤分散体を取り揃え、透明性が求められる用途に使用されている。

・針状透明導電性材料(FSシリーズ)
当社独自の針状化技術により開発。微細で針状タイプの透明導電性材料。針状のため、従来の球状導電材料と比べると、少量の添加で帯電防止が可能となるのが最大の特徴。高い透明性で、アンチモンドープ酸化物スズ(ATO)独特の青黒色が低減されることも特徴の一つ。SNシリーズと同じく、粉末と分散剤フリーで自由度の高い水分散体の他、MEK(メチルエチルケトン)に分散させたFS溶剤分散体を取り揃え、帯電防止フィルム、電子部品包装材料などの用途で使用されている。

■遮熱材料
近赤外~赤外光領域の遮蔽能を有する無機遮熱材料。白色系、黒色系、透明系の製品を取り揃え、遮熱が要求される塗料やプラスチック用途に使用されている。

・タイペークPFR404
棒状粒子の酸化チタンをベースにアルミナ表面処理を施した白色遮熱顔料。
優れた白色度で、白色顔料としての機能とともに、粒子形状に特徴を持たせ暑さのもととなる近赤外線を効率的に反射。遮熱用の白色顔料として屋根や外壁、道路塗料などに使用されている。近年は中国市場において、建築用や農業用フィルムなどさまざまな用途で需要が拡大している。

・タイペークブラックSG-101
環境懸念物質のクロムを含まず、近赤外線領域の反射性能を高めた黒色遮熱顔料。
一般の無機系黒色遮熱顔料と比較して赤みが少なく、ニュートラルな色目を示し、調色(色合わせ)が容易に行えるのも特徴。遮熱機能が求められる濃色系で遮熱性、耐候性の強みを生かして建築用塗料や建築材料などの需要が拡大している。今後は世界的なCO2削減要求を追い風に海外展開を本格化させる。
一方で、競技施設の人工芝に敷かれるゴムチップの代替材料として「タイペークブラックSG-101」を練り込んだ遮熱チップが、当社がスポンサーを務める「つくばFC」などのフットサルコートで採用されている。さらには、スポーツシューズやヘルメットなどスポーツ用品への展開も開始しており、B to C、スポーツ領域での新たな販路開拓を目指している。
また、自動車向け鋼板用として耐酸性を高めた「タイペークブラックSG-103」の開発や光学分野での先端素材としての活用など、用途開発を積極化していく。

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