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製品情報

機能材料

導電性材料 ET・FT・SN・FSシリーズ

導電性材料の特徴

当社の導電性材料は、酸化スズを主体とした電子電導性の導電材料で、高い導電性を持つほか近赤外線(熱線)吸収能にも優れます。

グレードは、白色導電性酸化チタン(ETシリーズ)、針状白色導電性酸化チタン(FTシリーズ)、透明導電材(SNシリーズ)および針状透明導電材(FSシリーズ)の4シリーズをそろえています。

ET,FTシリーズは、酸化チタン上に導電材料を表面処理したもので、酸化チタン固有の白さ、隠蔽力を活かした材料です。隠蔽性が求められる用途や着色用途に最適の材料です。

SN,FSシリーズは、超微粒子酸化スズ単味の導電性材料で、透明性が求められる用途に適しています。

主な用途:帯電防止用途(塗料、繊維、プラスチックなど)、熱線吸収用

導電性材料の銘柄一覧

  球状タイプ 針状タイプ
白色導電性酸化チタン

写真:ETシリーズ1. ETシリーズ

写真:FTシリーズ2. FTシリーズ

透明導電性材料

写真:SNシリーズ3. SNシリーズ

写真:FSシリーズ4. FSシリーズ

1. 白色導電性酸化チタン ETシリーズ

ETシリーズは、球状の酸化チタンを核として、SnO2 / Sb導電層を被覆したもので、下記銘柄を揃えています。

ET-500W,600Wは、一次粒子径0.25µmの球状酸化チタンを母体としており、ET-300Wは、超微粒子酸化チタン(一次粒子径0.04µm)をベースとしています。

なお、白色導電性酸化チタンを用いた塗料膜性能の一例をこちらで紹介しておりますので、ご覧ください。

  ET-500W ET-600W ET-300W
組成 TiO2, SnO2(Sbド―プ) TiO2, SnO2(Sbド―プ) TiO2, SnO2(Sbド―プ)
ベースTiO2の結晶形 ルチル ルチル ルチル
粒子径(µm) 0.2~0.3 0.2~0.3 0.03~0.06
粉体抵抗1)(Ωcm) 2~5 10~30 10~30
真比重 4.6 4.5 5.0
比表面積2)(m2/g) 6~8 6~8 25~35
吸油量(g/100g) 15~20 15~20 25~35
粉体色L値 84~88 88~92 70~80

1) 9.8MPa圧粉体 2) 簡易BET法

写真:ET-300W

写真:ET-500W

2. 針状導電性酸化チタン FTシリーズ

FTシリーズは、当社が世界で唯一企業化しているルチル型針状酸化チタンを母体にSnO2 / Sb導電層を被覆したもので、アスペクト比の異なる3種類の銘柄があります。

FTシリーズは形状が針状であるため、ETシリーズのような球状タイプに比べ少ない添加量で所望の導電性能が得られることが最大の特長で、その添加量は球状タイプの1/2~1/3と大幅に少なくすることができます。

針状あるいは繊維状導電材は、チタン酸カリウムをベースとしたものなど、その他にもいくつかありますが、この針状酸化チタンをベースとしたものは、これら他の材料に比べ折れ難く、分散強度に対する導電性の安定度は非常に優れています。

なお、白色導電性酸化チタンを用いた塗料膜性能の一例をこちらで紹介しておりますので、ご覧ください。

  FT-1000 FT-2000 FT-3000
組成 TiO2, SnO2(Sbド―プ) TiO2, SnO2(Sbド―プ) TiO2, SnO2(Sbド―プ)
ベースTiO2の結晶形 ルチル ルチル ルチル
粒子径1)(µm) 短軸 0.13
長軸 1.68
短軸 0.21
長軸 2.86
短軸 0.27
長軸 5.15
粉体抵抗2)(Ωcm) 2~10 2~10 10~60
真比重 4.4 4.7 4.3
比表面積3)(m2/g) 12~18 10~16 2~8
吸油量(g/100g) 40~60 40~60 50~70
粉体色L値 85~90 85~90 90~95

1) 画像解析装置測定による体面平均径の一例 2) 9.8MPa圧粉体 3) 簡易BET法

写真:FT-1000

写真:FT-2000

写真:FT-3000

3. 透明導電材 SNシリーズ

SNシリーズは、SnO2 / Sb単味の導電材で、その一次粒子径は約0.02μmと非常に小さく、透明かつ導電性を必要とする用途に適しています。

粉体のSN-100Pと水分散体のSN-100Dの2種類を揃えています。

SN-100Pは、親水性の強い酸化物で、その水分散体であるSN-100Dは分散剤が無くても優れた分散安定性を保つことが特徴です。

この他に、トルエンやMEKなどの有機溶媒に分散させたSN溶剤分散体も用意しています。

なお、球状透明導電性材料SNシリーズを用いた塗料膜性能の一例をこちらで紹介しておりますので、ご覧ください。

  SN-100P(粉末) SN-100D(水分散品)
組成 Sbド―プ SnO2 Sbド―プ SnO2
粒子径(µm) 0.01~0.031) 0.085~0.122)
粉体抵抗3)(Ωcm) 1~5 5~305)
比表面積4)(m2/g) 70~80 70~1005)
真比重 6.6 6.65)
pH 2.5~3.5 5.0~7.0
濃度(wt%) - 30

1) 一次粒子径 2) 二次粒子径 3) 9.8MPa圧粉体 4) 簡易BET法 5) 粉体としてのデータ値

写真:SN-100P

4. 針状透明導電材 FSシリーズ

FSシリーズは、微細で針状タイプの透明導電材料です。

針状の効果により、球状タイプのSNシリーズにくらべ少ない添加量で所望の導電性を得ることが出来ます。

品揃えとしては、粉末(FS-10P)と水分散体(FS-10D)の他SNシリーズ同様、有機溶媒に分散させたFS溶剤分散体も用意しています。

なお、針状透明導電性材料FSシリーズを用いた塗料膜性能の一例をこちらで紹介しておりますので、ご覧ください。

  FS-10P(粉末) FS-10D(水分散体)
組成 Sbド―プ SnO2 Sbド―プ SnO2
粒子径(µm) 長軸 0.2~2.0 -
短軸 0.01~0.02
長軸/短軸(アスベクト比) 20~30 -
粉体抵抗1)(Ωcm) ~100 ~6003)
真比重 6.6 6.63)
比表面積2)(m2/g) 25~35 40~603)
pH 2.5~3.5 8.0~10.0
濃度(%) - 20

1) 10MPa圧力成型粉体での測定値 2) 窒素吸着簡易BET法 3) 蒸発乾固法による測定値

写真:FS-10P

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白色導電性材料(ET、FTシリーズ)の特徴

1. 顔料濃度と導電性について

塗料分散系におけるETシリーズ、FTシリーズの顔料濃度と表面抵抗、体積抵抗の関係の一例を図1、2に示しています。

球状タイプのET-500Wに比べ針状タイプのFT-1000、FT-2000は、低い顔料濃度で良好な導電性を示しており、異方形状(針状)が導電性発現に有利である事が判ります。

また、針状形状(アスペクト比)がより大きいFT-2000の方がFT-1000より優れた結果を示しています。

図1. 顔料濃度と表面抵抗の関係(常乾アクリル系)図1. 顔料濃度と表面抵抗の関係
(常乾アクリル系)

図2. 顔料濃度と体積抵抗の関係(ポリ塩化ビニル樹脂系:二軸押出混練)図2. 顔料濃度と体積抵抗の関係
(ポリ塩化ビニル樹脂系:二軸押出混練)

2. 膜厚と表面抵抗について

表面抵抗は理論上、表面電流の流れ易さを示しますが、実際は塗膜内部を流れるリーク電流も測定されることから、一般には膜厚が厚くなると、内部導電路も増加するため表面抵抗は小さくなる傾向を示します。

図3には、FT-2000を用いた常乾アクリル樹脂系塗料で、膜厚(dry)と表面抵抗の関係を調べたものを示しますが、表面抵抗は、膜厚が厚くなるにつれ急激に低下(導電性向上)することが判ります。

図3. 膜厚と表面抵抗の関係図3. 膜厚と表面抵抗の関係

3. 白色度と導電性について

ET、FTシリーズは、着色可能な白色系導電材であることが最大の特長であるため,その白色度は重要な品質となります。白色度は、導電剤の表面処理量、組成比により導電性能とのバランスをコントロールしています。図4、5、6には、常乾アクリル樹脂系の導電材配合塗膜における白色度と表面抵抗の関係を示しています。

用途によっては、さらに白色度を良くするため、一般の白色顔料酸化チタン(チタン白)を混合して用いる場合も多くあります。図6には、一例として、FT-2000/チタン白混合系のデータを示しています。チタン白を混合することで白色度は大きく向上しますが、チタン白には導電性がないため、表面抵抗値が大きくなります(導電性能低下)ので、配合量については使用用途に応じた留意が必要です。

図4. ET-500、600系塗膜図4. ET-500、600系塗膜

図5. FT-1000、2000系塗膜図5. FT-1000、2000系塗膜

図6. 配合量とシートカラーの関係図6. 配合量とシートカラーの関係

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透明導電性材料(SN)の特徴

1. 顔料濃度と導電性について

球状タイプのSN-100P(粉体)、SN-100D(水分散体)を用いた場合の顔料濃度と表面抵抗の関係の一例を右図に示します。

水分散体SN-100Dは、粒度が揃った優れた分散体であることが特徴です。塗膜用途では樹脂によってはSN-100P(粉体)に比べ塗膜分散が有利な場合もあり、図例のように高濃度域において導電性能が良好となる場合もあります。

顔料濃度と表面抵抗値図1. 顔料濃度と導電性

水系樹脂系、膜厚:0.43μm

2. 膜厚と表面抵抗について

表面抵抗は理論上、表面電流の流れ易さを示しますが、実際は塗膜内部を流れるリーク電流も測定されることから、一般には膜厚が厚くなると、内部導電路も増加するため表面抵抗は小さくなる傾向を示します。

図2には膜厚と表面抵抗の関係の一例を示しますが、膜厚が薄くなると、表面抵抗は急激に大きくなっています。

図2. 膜厚と表面抵抗の関係図2. 膜厚と表面抵抗の関係

3. 透明性(ヘイズ)

透明導電材SNシリーズは、透明であること(ヘイズが小さい)が非常に重要となります。

導電性能とヘイズは、顔料濃度、分散時間、膜厚の要因が影響します。下図3~5には、顔料濃度/ヘイズ、分散時間/ヘイズ、膜厚/ヘイズの関係の一例を示しています。

図3. 顔料とヘイズ図3. 顔料とヘイズ

図4. 分散時間とヘイズ図4. 分散時間とヘイズ

図5. 膜厚とヘイズ図5. 膜厚とヘイズ

これらの結果より、塗膜ヘイズは、(1)顔料濃度を下げる、(2)分散強度を強くする、(3)膜厚を薄くすることで小さくなる傾向にありますが、導電性能から見ると顔料濃度は高いほうが良いことから、良好な導電性膜の設計としては、顔料濃度を上げ、薄膜化した方がトータル品質で良くなると言えます。

4. 分散安定性(ゼータ(ζ)電位)について

図6にSN-100Pのζ電位の測定結果を示しました。

SN-100Pのζ電位は、中性付近で非常に大きくなっています(マイナス電荷)。これは他の酸化物ではあまり見られない大きな値です。この事からSN-100Pのζ電位が大きく、強い親水性を有することが、その水分散体であるSN-100Dの良好な分散安定性につながっており、その安定性は分散剤を使用しない系でも年単位で問題とならない安定した品質です。

図6. ゼータ電位について図6. ゼータ電位について

5. 赤外線遮蔽特性について

図7にSN-100Pを用いた塗膜の近赤外線遮蔽特性を示します。

SN-100P中の自由電子に起因するプラズモン吸収効果により、近赤外線(熱線)遮蔽力に優れています。

図7. 近赤外線遮蔽特性図7. 近赤外線遮蔽特性

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針状透明導電性材料(FS)の特徴

1. FS、SNシリーズの塗膜色目比較

針状タイプFSシリーズは、球状タイプに比べ淡色となっていますので、下の写真にありますように、より着色の低い塗膜を得ることができます。

写真:FS、SNシリーズの塗膜色目比較

2. FS、SNシリーズの表面抵抗比較

FSシリーズは、針状効果により、球状タイプSNシリーズに比べ、少ない添加量で同様の導電性効果が得られます。

グラフ:FS、SNシリーズの表面抵抗比較