製品情報
機能性材料
針状酸化チタン
当社は、独自の技術で酸化チタンの針状化に世界で初めて成功し、ルチル型の白色針状酸化チタンを開発しました。形状特性及び酸化チタンの硬さを生かし、補強材、摩擦材などへの応用が進められています。
強み
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強み1酸化チタン固有の強度により、プラスチック混練時などの強いシェアに対しても壊れにくく、補強効果など良好な性能を保ちます。
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強み2長軸が短いにもかかわらずアスペクト比が高いため、小型部品、薄肉部品などに有効でかつ優れた表面平滑性が得られます。
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強み3中性で不純物をほとんど含まないため、アルカリなどを嫌う樹脂系にも適応できます。
代表的な用途
- プラスチック、セラミックス、金属等の補強材
- 塗料
- 紙
- ゴム
- 触媒分野
- 摩擦材
- ろ過材
針状酸化チタンFTLシリーズの特徴
酸化チタン固有の強度があるので、プラスチック混練時などの強いシェア-に対しても壊れにくく、補強効果など良好な性能を保ちます。
長軸が短いにもかかわらずアスペクト比が高いため、小型部品、薄肉部品などに有効でかつ優れた表面平滑性が得られます。
中性で不純物をほとんど含まないため、アルカリなどを嫌う樹脂系にも適応できます。
写真1. 針状酸化チタンFTLシリーズの電顕写真



表1. 針状酸化チタン銘柄一覧
FTL-100 | FTL-110 | FTL-200 | FTL-300 | |
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色相 | 白色針状結晶 | |||
繊維長1)(µm) | 1.68 | 2.86 | 5.15 | |
繊維径1)(µm) | 0.13 | 0.21 | 0.27 | |
組成(結晶型) | TiO2(ルチル) | |||
真比重 | 4.2 | |||
比表面積2)(m2/g) | 10~15 | 10~20 | 7~10 | 5~7 |
吸油量(g/100g) | 35~60 | 30~50 | 35~60 | 35~60 |
pH | 6~8 | 6.5~8 | 6~8 | 6~8 |
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1)画像解析装置測定による体面積平均径の一例(規格値ではありません)
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2)窒素吸着簡易BET法
図1. 針状酸化チタンの補強性能(PA樹脂練り込み)


表2. 針状酸化チタンの強度について
針状TiO2は、その大きさが小さいため(最大でも長軸径数µm)、そのもの自体の強度を測定するのは困難なので、強度と相関関係にあるヤング率について他材料と比較してみます。
石英 | チタン酸カリウム | 酸化チタン(ルチル結晶) | |
---|---|---|---|
ヤング率(GPa) | 52~111 | 27.6 | 289.4 |
従って、上表より、酸化チタンはチタン酸カリウムの約10倍、石英の約3~5倍の強度を持つと考えられ、繊維形状でもこの傾向にあると推定できます。