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2021年

2021年5月28日

製品

石原産業株式会社 低温焼結銅ナノ粒子の量産化に目途

当社は、北海道大学(大学院工学研究院 米澤徹教授)が基本設計した銅ナノ粒子を基に当社の粒子合成技術及び量産化技術を融合させ、従来にない窒素雰囲気下、150℃という低温焼成で製膜する銅ナノ粒子のスケールアップ合成に成功し、量産化への目途を立てました。

低温焼結銅ナノ粒子の期待できる用途としては、パワー半導体の金属界面接合材として鉛フリーはんだ代替や、フレキシブル基板への微細配線用の金属インクなどがあります。現在これらの用途には、主に銀ナノ粒子が使用されることが多いのですが、電圧印加による銀イオンの拡散現象、いわゆる「イオンマイグレーション」による断線や短絡などの問題から、その課題を解決できる銅ナノ粒子を使用したいというニーズがありました。
しかし従来の銅ナノ粒子では、高温度でしか焼結が進まないことから、熱に弱い合成樹脂製基板には使用できない等、使用範囲が限られていました。

北海道大学は低温焼結に最適な表面保護剤を選択、またその被覆処理方法にも工夫を加えました。当社は北海道大学が有する基礎的技術に自社の微粒子合成技術や分散技術を付与、更に粒子径や粒子径分布にも工夫を凝らし、これらの技術を組み合わせた結果、従来にない低温焼結可能な銅ナノ粒子が実現できました。
今回の低温焼結銅ナノ粒子は窒素雰囲気下、150℃の加熱で焼結が完了、金属銅にほぼ匹敵する10のマイナス5乗オームセンチメートル(Ωcm)レベルの低抵抗値が得られ、また金属間の接合強度は、窒素雰囲気200℃加圧の接合条件で、20メガパスカル(MPa)以上を達成しました。20メガパスカルはこの分野で必要な強度に十分対応できるレベルです。

今後はサンプルワ-クを開始し低温焼結銅ナノ粒子の用途展開を図ってゆく予定です。

 


低温焼結銅ナノ粒子のSEM写真


低温焼結銅ナノ粒子


低温焼結銅ナノ粒子塗布品

 

===本件に関するお問い合わせ先===
無機化学営業本部 営業企画部
TEL:03-6256-9119
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